なぜ法人化するのか
法人化することの根本的な意義、それは節税などではありません、個人と別の存在を作り上げ、世の中に対して商売をしていくということです。
法人と個人は別の存在ですから、法人の商いによる利益や、法人の商いの失敗による責任・リスクについて、個人は(基本的には)隔離されているということになります。
もちろん、企業が不祥事を起こした場合には、経営者個人がある程度の経営者責任を問われ裁判になることもありますし、多くの経営者は会社の借入金に対し個人保証していることでしょう。
しかし、このようなケースこそが本来は特殊な形であり、特殊な形が蔓延しているのです。
風俗店、キャバクラ、マッサージ店、フィリピンパブ、出会い系サイト運営等々の業態では、店・サイトの中身はほとんど変わらないのに、経営者である法人格が変わることがあります。
これこそが「法人と経営者個人は別物」であることの象徴です。
これらの業界ではトラブル回避、責任回避、納税回避のために、法人格を入れ替え、そして経営者は法人(=法的責任)から隔離されているのです。
当然警察も税務署も気が付けば「実態は同じ」として審査しますが、果たしてどこまで追い切れているのでしょうか。
出会い系サイトの事例で言えば、かなり名の売れている老舗の大手税理士法人も、この業態の顧問をしていました。サイト運営法人を作っては潰し、メイン企業は別の法人格の広告代理店として利益を抜く手法です。大手税理士法人は広告代理店側の顧問だった様ですが、担当税理士が気が付いていないとは思えません。かなり世間では浸透している手法といってよいでしょう。
法人が法人をやめて個人事業主化する場合
逆に、近年ではアルバイトへの社会保険加入監視の強化の流れから、一部の法人が個人事業主化を模索する流れがある様です。
個人事業主は法人と違い従業員数5人未満では社保加入義務がなく、
なおかつ、飲食業や弁護士事務所など一定の業種は従業員数5人以上でも社保加入義務がないこととなっています。
法人からの個人事業主化にあたって手続きの必要なもの
個人事業の開業届け出(納税地を指定)
青色申告の申請
青色専従者給与の届出
不動産賃貸契約
水道光熱費
リース契約
従業員への周知
政策金融公庫
年金事務所への申請
飲食業の許認可(保健所)
法人に残すもの
会社契約の生命保険(個人では経費にならないため)